睡眠時間にあてるつもりだった帰りのあずさで『犯人に告ぐ』を読み始め、帰っても引き続き読んで夜半読了。特に前半の面白さからして結末の失速感は残念。それはともかく、センセーショナルな事件を仕込んでみせたとして、劇場型捜査と称する設定の導入のため以上の意味がなく、その点で批判的に描かれているマスメディアと同じ構造をこの小説ももっているのだが、作者はそのことに自覚的でないようである。
睡眠時間にあてるつもりだった帰りのあずさで『犯人に告ぐ』を読み始め、帰っても引き続き読んで夜半読了。特に前半の面白さからして結末の失速感は残念。それはともかく、センセーショナルな事件を仕込んでみせたとして、劇場型捜査と称する設定の導入のため以上の意味がなく、その点で批判的に描かれているマスメディアと同じ構造をこの小説ももっているのだが、作者はそのことに自覚的でないようである。