『シティ・オブ・ゴッド』を観る。冒頭の鶏のシークエンスから襟を正して見入ってしまうという緊張感のある演出で、これがほぼ最後まで維持されるのだから立派なものである。荒野の60年代は水平に、後年はそれに高さも加え、まさに縦横に展開される物語が、神話的な重層構造を獲得していくプロセスもまた見事で目が離せない。優れたセンスが細部にまで行き届いており、ダレ場がない。殺伐としつつ、笑いすらあるのである。傑作。
『シティ・オブ・ゴッド』を観る。冒頭の鶏のシークエンスから襟を正して見入ってしまうという緊張感のある演出で、これがほぼ最後まで維持されるのだから立派なものである。荒野の60年代は水平に、後年はそれに高さも加え、まさに縦横に展開される物語が、神話的な重層構造を獲得していくプロセスもまた見事で目が離せない。優れたセンスが細部にまで行き届いており、ダレ場がない。殺伐としつつ、笑いすらあるのである。傑作。