『ハチミツとクローバー』を観る。意外や原作のテイストをうまいこと引き出した映画になっている。何といっても蒼井優の「はぐ」は背が高くてもまぎれもない「はぐ」であり、セリフが少ないのに演じきっているのである。立派。その他のキャスティングもほぼ違和感なく、ストーリーもうまいことまとめてあって、何しろ青春と片思いの話なのでむずむずと居心地が悪いのは仕方ないにして、悪くない。原作を知らない人はどのように観るのかと思うのだが、例の大どんでん返しはその気配すらなく、これはこれで独自の世界をつくっている。予定もないのだろうが、続編は作らない方がいいと思う。