越冬

TVerで『面白南極料理人』の最終回を観る。こういうシチュエーション・コメディならいくらでも続けることができるじゃないかと思っていたのだけれど、不意打ちのように越冬生活は終わりを告げて、南極の日々は急に遠ざかり二度と戻らない過去のこととして語られたりするので泣ける。迷いなく今クールいちばんのドラマだったと思うのである。

AirPower

言ってしまえば電磁誘導による充電はその効率の悪さも含めて枯れた技術なので、充電対象の機器にどのようにコイルを当てるかだけが問題であり、普通はこれを動かす機構を組み込もうとするところを、Appleは多数のコイルを干渉しないように配置しようとしたのではないかとという観測には説得力がある。バッテリーの形状を変えたり、磁石を多量に配置することで性能と使い勝手を向上しようというアプローチと基本的に同じことをしようとしたというわけで、そもそもプロファイルに合致する。

その前提だと技術的な問題というよりは、FCCの認証を取ることができなかったことがAirPowerの開発断念の直接的な理由であるという見立てが正解ということではないか。コイル同士が干渉せず電磁誘導も機能するという条件そのものがそもそも高いハードルだとして、机上でも解決できるであろう困難に躓くというのも考えづらいと思うのである。

会社に向かう途中、このたびの地方選挙の立候補者の事務所になっている道路沿いの貸店舗の看板に覆いがかけられているのには気づいていたのだけれど、帰りにはそれが黒いラッカーでの汚損を隠すためのものだと知って、この小都市にある暗い闘争の実在を垣間見た気になる。

ひよっこ2 最終話

というわけで楽しみにしてきた『ひよっこ2』も今夜で終わり。全肯定の120分というのはもちろん、本放送の半年があってはじめて成立する荒技で、まず奇跡のようなものではあるまいか。よい。

もちろんシシド・カフカもきちんと登場して満足。必ずや制作されるであろう『ひよっこ3』が今から待ち遠しい。

ひよっこ2 第3話

連日言及しているものだから、3日目にも触れざるを得ないのだが引き続き『ひよっこ2』を観ている。進の身長の話が繰り返し言及される呼応の美しさだけとってもよくできた脚本だと思うのだけれど、近況報告の焦点はいよいよ早苗ことシシド・カフカが最終話に登場するかという点に絞られてきた。刮目して待て。

ひよっこ2 第2話

引き続き『ひよっこ2』を観ている。行き届いた近況報告が一巡した時点で物語はすでに折り返し点という儚さはどうだ。何の事件もない60分のこの幸福な密度の高さには感嘆する。

ひよっこ2

心待ちにしていた『ひよっこ2』の第1話を正座して観る。岡田惠和の朝ドラである以上は続編、続々編があっても不思議はないと思っていたけれど、ほぼ1年半ぶり、手際よく立ち上がってくる登場人物とその関係性に感極まりつつ、泣きどころがそこかしこにある脚本の密度も相変わらずなので導入の第一夜、30分もあっという間。このまま半年続いてもいいのではあるまいか。