まず「ソイレント」と名前をつけて「完全食」を売り出そうという人間の暗いユーモアはとても笑えないし、悪意に似た何かすら感じるけれど、類似の商品に「Huel」というものがあるという記事を読んで、ディストピア未来観を競うような業界の命名慣行を憂う。これに比べると「カロリーメイト」あたりはまだしも健全な印象で、少なくとも食を否定するような文脈がないので好感がもてる。いやはや。
Month: March 2019
図書館の魔女 霆ける塔
そういえば当初、2016年刊行予定とあった図書館の魔女の第3作『霆ける塔』のその後の消息を聞かないのだけれど、もうほとんど書き上がっているということだったのにどうしてしまったんだろうと思いつつ『図書館の魔女』を再読している。飽きない。
メッセージ
『メッセージ』を観る。テッド=チャンの『あなたの人生の物語』を原作としつつ、とはいえ着想を得ているとして似て異なるとしか言いようのないストーリーを、しかしドゥニ=ヴィルヌーヴの映像センスで独自の奥行きのあるものにしていて、エイミー=アダムスの懊悩が少し鬱陶しく、ジェイミー=レナーはほとんど役に立っていないし、フォレスト=ウィテカーも意地悪なだけのキャラクターだと思いつつ、全体の雰囲気は結構、好きなのである。
スモーキン・エース
『スモーキン・エース』を観る。この映画も10年以上前のものと思えば歳月の流れる速さに嘆息しかないわけだが、ガイ=リッチーからユーモアを抜いたような系統の犯罪映画のはしりといえ、それなりのエポックをかたち作ったと思うのである。このときのベン=アフレックはキャリアの底の方にいてその後の復活を喜ばしく思っていたけれど、これはこれでひとを喰った話なのでで案外おいしい役回りと言えなくもない。
チャンネルはそのまま!
『チャンネルはそのまま!』を観る。佐々木倫子のマンガを芳根京子の主演でドラマ化した北海道テレビ放送の開局50周年記念作品。大泉洋と安田顕だけでなく当然のようにTEAM NACSのメンバーが出演しているけれど、それは措くとして芳根京子の雪丸花子は佐々木倫子味があるしキャスティングは全体に秀逸。見どころはHTBの旧社屋を縦横に使った撮影で、マンガチックな演出とリアリティの振れ幅でユニークなドラマになっている。
mini
コアな層に待望されていたiPad miniがほとんど考えられる最高のスペックで刷新されて、しかし当方は小さい端末にはあまり興味がないのだけれど、改めてラインアップを眺めてみると画面サイズ以外にはよく似た仕様で隙間がなくなった印象であり、ハードウェア戦略の質的な変化が見てとれなくもない。つまり差異はサービスのレイヤーで作って行こうということであろう。ゲームのルールが少し変わるのではないかという予感がする。
不具合
WZ Editor 10に表示上の不具合があって、なにしろ比較的にはマイナーなソフトのことだから、こちらが報告しないと修正されないのではないかと危惧して珍しく不具合報告を行っている。
それも現象の報告だけでは、ほぼ門前払いという感じなので、再現手順を突き止めるつもりで再インストールをしてみたり。思えば大規模で組織的な開発ではないソフトを使う機会はめっきり減ったけれど、かつては作者にバグを報告するという文化があって、アプリストアのレビュー欄で星1をつけるというような行為とは異なり、確かに文化と呼べるようなものだったと思うのである。