ミッション・インポッシブル:フォールアウト

『ミッション・インポッシブル:フォールアウト』を観る。トム=クルーズが自身で挑戦した高高度降下なんかが話題になっていた記憶があるけれど、自分よりだいぶ年上であることを考えると全力疾走のシーンだけで感心できる。たいしたものである。イーサン=ハントというよりは、トム=クルーズにしか見えないのがスターというものである。これまでの経緯はだいぶミックスされて忘却の淵にあるので、前回までのお話を必死に思い出そうとしていたのだけれど、格闘を楽しむのが正しい態度であろう。だいたい、アクションに合わせて話を修正しながら制作が進んだという話である。

その必然的な結果として特に後半のストーリーは直線的な時限爆弾解除ミッションとなって、わかりやすいのは確かだが、いささか単細胞に過ぎる印象は拭えない。1秒前に大団円という気恥ずかしい結末はある意味で立派。

厄日

もちろん、いろんなことが思うようにならない人生だけれど、たとえばパソコンは操作した通りにしか動かないという点で裏切らないものである。しかし、まれにバグと思われる症状もあって、思えば昔よりはだいぶマシになったとはいえ、複雑化の一途にあるシステム環境を背景に正体不明の動作に囚われることもないわけではない。

安定稼働を旨とする業務用の環境が言うことをきかないので、初期化の誘惑と戦いつつ仕事。

アルゴリズム

近年、アルゴリズムの歴史についての本はいくつかあって、どれも面白いので好んで読むジャンルなのだけれど、App Storeでたまたま見つけた『アルゴリズム図鑑』はアルゴリズムそのものを動画で解説してくれる親切なアプリで、何しろわかりやすいので感心してつい見入る。最古のアルゴリズムといわれるユークリッドの互除法を、自分の中のシステム1が直観的に理解する感じがあって、何やら賢くなった気すらしたものである。

仮説検証

日向灘でしばらく続いていた地震の動向を気にしつつ、全く関係ないないのだけれど梅原猛の『天皇家の“ふるさと”日向をゆく』を読んでいる。シンクロニシティ。

宮崎には行ったことがないけれど『記紀』をもとに当人が旅をする内容は単純に読み物として面白い。司馬遼太郎とも古田武彦とも異なる論考であるのは当たり前だけれど、仮説を何におくかが各人の個性を生む構造の相似が興味深い。

令和元年吉日

過去のツイートにいいねをされたと思ったら、図書館の魔女公式を名乗るアカウントで、プロファイルに『霆ける塔』が令和元年吉日発行とあって、遅くともあと7ヶ月のうちに『図書館の魔女』の続編が読めると思えば、明日を生きる気力も湧いてくるというものである。刮目して待て。

オーシャンズ8

『オーシャンズ8』を観る。最近のサンドラ=ブロックは好きである。もちろん、ジョージ=クルーニーは永らくファンなのだけれど、このオーシャンと仲間たちも思った以上にかっこよいのでうれしい。ダニー=オーシャンが冒頭でさらっと死んだことになっている脚本もうまい。でありながら、紛れもなくオーシャンの話になっているのである。だいたい、黒澤翁も言うように、仲間の数としてはこのくらいが適当だし、110分の尺もちょうどいい。

満来

久しぶり、天下一品のラーメンを食べた翌日、同じ新宿で満来のチャーざるを食べる暴挙、あるいは愚挙に及んで、しかし案外ぺろりと片付けて、ちょっとびっくりしている。15年以上ぶりだと思うのだけれど、相変わらず繋げれば肉塊としか言いようのないチャーシューが器を占領しているので、これをどかさないとつけ汁に麺を浸すことさえできないボリュームなのである。満来ではチャーざるを頼むのが作法と教わったのだけれど、これを頼んでいるのは体格のいい好事家が一人という状況で、ほぼらーめんを食していたことについては記憶にとどめておかねばならぬ。隣の客はチャーシューだけ食して麺をほぼ残していたのだけれど、まぁ、いろんな人がいるものである。