日本でCOVID-19による死亡者が少ない理由として、昨年から弱毒株が流行し結果としてある程度の集団免疫が獲得されていたという仮説があるけれど、神風レベルの僥倖で観察事象を説明しようという話に聞こえるのはともかく、2019年の秋口から関西を中心に奇妙な咳の風邪が流行っていた事実はあるだろうと思っている。というのも、大阪在住の娘とその連れ合いが、10月頃、処方薬の効かないしつこい咳風邪の症状を訴えていたことを記憶しているからなのである。我々が認知できる現実はごく限られた一部に過ぎず、運命が知らぬ間に紋様を編み上げているのであれば、そういうこともあるのかも知れぬ。