生活のための給付が必要な局面で数ヶ月後にしょぼい商品券の配布という消費刺激策を検討するという政府と政治家のボンクラぶりが話題になっているわけだが、それすら直線で利益誘導につながっているあたり、選挙で政治家を入れ替えなければ変わるはずもない本邦のイマココなのである。
思えばインバウンド経済と称してツーリズムに傾斜し、国を食いものにするための口実としてオリンピックをダシにしてきたのだから、その延期と中止の判断を金勘定でしかできないのも当然だけれど、1年後に事態が収束している保証もないなかで再度、賭け金を積み上げようとしていることには、資源の配分という損得の観点からもっと怒るべきなのだ。空疎な経済幻想に国を挙げて邁進してきた結果、危機への耐性を決定的に欠いた共同体構造を作り出してしまったことには、まずアメリカ、ついで本邦が後悔することになるだろう。