速度差

年末までに数億セットのワクチンの供給という見通しが語られていたこともあったけれど、規模としては到底、及ばないまま2020年は終わる。もちろん、最良シナリオが語られていたに違いないのだが、であれとすれば最良と現実の差について考えなければならぬ。

ワクチンというのは、つまり集団免疫の人為的な獲得であって、集団のレベルで考えれば感染の拡大を寸断する程度の規模が展開されていなければならないだろう。社会的にワクチンの効果が実感できるようになるには最短でも4、5年はかかるという見通しをワクチン学の教授が語ったというニュースがあって、こうした意見はやはり腑に落ちると思うのである。

東京は1日の感染確認が1,000人目前という暮れの状況だが、年が明ければ東京オリンピックの中止がアジェンダとなってくるに違いない。