Netflixで『ターニング・ポイント:911と対テロ戦争』を観る。第1話から第2話にかけては2001年のあの日の出来事を、残された映像とインタビューをもとに丹念に追う。衝撃的な事件のあとに市井のひとびとが口々に報復を支持したこのときから、アフガン撤退まで20年という長さの歳月が流れたのである。いやはや。サウスタワーの崩壊が生んだ膨大な塵の奔流がLocustsのようだったという証言があって、的確で黙示録的な表現に感心したのだけれど、タイトルのみあって未だ発刊されないTerry Hayesの長編第2作『The Year of the Locust』は、再び911を扱うことになるのではないかと関係のないことを考える。
入国後の宿泊待機を最長10日から3日間に短縮することが決まったというニュースが流れる。最近、知り合いが中国に赴任したのだが、未だ指定のホテルの部屋を一歩もでることなく3週間の軟禁中であることを考えると、この国のCOVID-19対策の不徹底ぶりはある意味で一貫していて、「総合的な判断」という説明も科学的知見の片鱗さえ窺わせず、ひょっとしたら感染の押さえ込みをするつもりはないのではないかとさえ疑っている。それを正当化する一派があることは確かで、その党派性はこの疑念を強くサポートすると思うのである。