『俺の家の話』の最終話を観る。家族の介護の話に始まり、いろいろあって実は死生観そのものを問われていたことに気づく結末で、『隅田川』が繰り返し引かれていたことも回収する構成となっており、なるほどこういう物語であったか。すごい。
「ポチョムキン村」という言葉があるというのを、オリンピックの聖火リレーの開始にあわせ知ることになろうとは。かのグレゴリー=ポチョムキンがエカテリーナ2世の行幸にあわせ作ったハリボテの村から転じて、ソビエトか北朝鮮で行われるような理想郷を装うプロパガンダを指すようになったということなのだけれど、廃墟となった双葉町のそこだけ小綺麗な駅前付近をぐるぐると回る聖火マラソンを指すのは言葉本来の意味に近い用いられかたで、この国の転落も止まるところを知らない。決して消えることのないはずの聖火がちょくちょく消える事態も技術力の衰退をみるようで辛い。
そしてCOVID-19の感染拡大は、先行して非常事態宣言を停止した都市が先んじてペースを上げて、全国的に第3波を超える勢いを得るまでさほど時間はかからないのではないか。