乱世

ニューヨークタイムズにトランプ陣営が行った詐欺まがいの集金についての記事が載っている。寄付を受け付ける際に継続的な支払いをデフォルトとしていて、選挙に敗れた後も意図しない寄付を続けさせられているサポーターが多数いるという話なのだが、自らの最も忠実な支持者から行き掛けの駄賃とばかり金を搾り取ろうという発想はサイコパスの領域にあって、酷いというより怖い。同時にオプトアウトしなかった者の迂闊を責める風潮がこれについてくるのが新自由主義の恐ろしさで、似たような地獄は本邦にも現出していると思うのだけれど、有象無象の支持者が望んでいるのはそういう世界なのか。この焦土作戦の果て、捲土重来などあろうはずもないと思うのだけれど、どうやら思いがけないことが起こるのがこの世界なのである、正味な話。