分水嶺

相変わらずCOVID-19の状況はひどいものだが、夏休み前夜でもあって都心のPCR検査場は長蛇の列となっているらしい。もちろん、PCR検査をせずに目的地に向かうという人たちもいて、地方の高齢者接種がそれなりにすすんでいることを踏まえれば、帰省もしやすいと思うのである。燎原の火の如く、比較的に医療資源の乏しい地方に感染は拡大するだろう。その前夜にこの国はある。

相変わらずひどいのはオリンピックも同様だが、ホスピタリティが蔑ろにされた運営のエピソードがいくつも挙げられていて、このあたりは予定通りに開催されていたとしたらどうだったのかと興味は尽きない。聖火リレーでは悪名を轟かせたコカコーラが、プレスセンターで300円近くの飲料を販売しているという話を聞いては、まさか小銭を稼ぎたいわけでもあるまいが、近視眼的な商業主義に毒されたオリンピックとこの国に相応しい末路とみえてならない。