婚姻届に判を捺しただけですが

『婚姻届に判を捺しただけですが』を観る。TBS火曜ドラマの秋クールといえば2016年『逃げるは恥だが役に立つ』だけれど、同じ偽装結婚ネタのドラマとはいえ、安直に二匹目のドジョウを狙っている訳でもあるまいと思ったら、音楽は末廣健一郎・MAYUKOで、もちろん金子文紀監督なので、ときどきそういう雰囲気も漂わないわけではない。キャスティングには捻ったところがあるとして、話の運びの強引さはときどき失笑してしまうほどで、これは原作がそうなのか。『逃げ恥』は脚本家が野木亜紀子であったことが決定的に重要だったけれど、もしかしたらその不在が悔やまれることがあるかもしれない。今のところ共感要素がほとんどない第1話拡大版だが、清野菜名と坂口健太郎は好きである。しばらくは観てみるつもり。

コロナ以降のドラマは屋内セットがやたら広大で、これは感染対策のガイドラインがソーシャルディスタンシングを規定してしまっているのではないかと思うのだけれど、それだけでリアリティが2割減というのも残念なことである。