小さな恋のうた

『小さな恋のうた』を観る。無論のこと、山田杏奈のファンである。この個性は必ずや日本映画界の至宝となるに違いない。ドラマの方は、王道の青春バンドもので、MONGOL800の音楽が劇中のスリーピースバンドのオリジナル曲として扱われていることがあり、その背景となるストーリーにいささか作り過ぎなところはあるにして、女優の存在の前に全ては正当化される。森永悠希が達者なドラムを披露していて、これにもちょっと驚いた。多才なのである。

本邦の首相はG7に出かけてまで、五輪の開催に合意を取り付けたということにしたい様子で、国内のメディアもカケラのような文脈を切り取ってこれをサポートし自らの価値を貶めているけれど、当然のことながらこの筋の悪い話にわざわざ関わろうという首脳はおらず、礼儀正しくスルーというのが実際の空気であろう。調子に乗って中国の名指し批判を繰り返していたということだが、スネ夫がジャイアンの歓心を買おうという構図で、国際関係における我が国の国益はほとんど意味もなく損なわれることになるだろう。