サンクトペテルブルクの選挙で現職と同名の候補が次々あらわれて、政権与党による冗談のような選挙妨害と世界に伝えられたのは9月のことだけれど、月末の衆議院選挙に向けては自民党の重鎮候補の対抗馬と同名の候補が突然現れて、この国の民主主義の精神性が現在のロシアと同程度であることを可視化する。彼の国は先んじて憲法改正まで遂げているわけだが結局、やりたいことまで同じであるに違いない。
YouTubeで『県北高校フシギ部の事件ノート』を観る。茨城県と県北6市町が協力して観光PRのために作ったショートフィルムらしいのだけれど、地方PRとしては、らしからぬ民族学の風味と青春ファンタジーっぽい仕立てが話題となっている。もともと地方振興と民俗学は馴染みがいいに違いないが、プロデューサー・脚本・演出にクレジットされている石井永二はドラマ版の『古見さんは、コミュ症です。』の演出を手掛けているということで、まず、脚本と演出がよければ物語が立ち上がってくるということがよくわかる。まず知らしめるという目的にはよく適っているけれど、目的的に正しい施策を展開できる自治体は多くないのだろう。