『私をくいとめて』を観る。のんの最高の演技、いやその存在そのものが尊くて終始、涙を流していたような気がする。ありがたや。親友の皐月で橋本愛が出演しているのは知っていたけれど、大九明子監督ありがとうと心から思っているのである。画面は終始、面白みがあって、ただ素晴らしい。
綿矢りさの原作では『勝手にふるえてろ』の松岡茉優もよくて、作家には俳優の臓物をぐいと引き出す物語を書くところがあるのかも知れないけれど、この脚本であるぶん、その凄みはいや増してひとときも目を離せず、エンドロールの『君は天然色』も最後まで聴く。ざっぱーん。