『ジャスティス・リーグ』のオリジナルとしてファンに渇望され、幾多の曲折を経て世に出た『ザック・スナイダーカット』はやはり観てみたいと思っていたものの、242分という尺をみるといささか怯む。4時間である。もともと話が長いタイプではあるものの、6部構成にエピローグという話であれば、配信の1シーズンにしたほうが素直にみえるほどである。作品の出自そのものが多次元宇宙化しているし、以前観たはずのオリジナル劇場版の記憶も定かではないので、まずまるっきりの新作といっても納得するにやぶさかではないのだが。こういう話だったっけ?
この日もウクライナでの戦争は続いている。ロシアは主要都市のいくつかで、民間人の実質的な封じ込めを行った上で、退去していないからには民間人ではないというロジックでこれを攻撃対象に含める作戦を展開しようとしている。そのような合理化が許されるのかということであれば、チェチェンやシリアで実際に行われてきたことなのである。そうでありながらhumanitarian corridorsというのは、悪魔的な呼称であろう。