ホワイト・ノイズ

Netflixで『ホワイト・ノイズ』を観る。昨年末は『ドント・ルックアップ』を楽しんだ記憶があって、惹句には化学物質の流出事故を扱っているとあるから、これもやや高尚なパニック映画の類かと勝手に思って、実のところ少し楽しみにしていたのである。

だがしかし、そんなものでは全くなく、舞台は1980年代のアメリカで、ドン=デリーロのポストモダニズム小説を原作とした、かなり忠実な映像化ということみたい。諸君、ポストモダンだ。アダム=ドライバーが主人公というあたりで、ピンときてもよかったはずなのだが、見込み違いのぶんを割り引いても、これはちょっと疲れる。高い文学的素養を要求されているのだろうと思うのだが、適切に映像化されているのかも実を言ってよくわからない。いやはや。いや、何であれ、こちらの勝手な期待が悪いとして。

そんな感じで2022年も終わる。良いお年を。