『平家物語』第9話のタイトルは『平家流るる』という流浪の印象で、平敦盛と熊谷直実のくだりがあって、全編のクライマックスも近い。「荒夷に名乗るような安い名はもっておらぬ」という感じの話になっていないのは現代的な演出というものだが、海へと追い詰められていく平家の一群というイメージには確かな世界観があって素晴らしい。これが演出の力というものだと思うのである。
『平家物語』第9話のタイトルは『平家流るる』という流浪の印象で、平敦盛と熊谷直実のくだりがあって、全編のクライマックスも近い。「荒夷に名乗るような安い名はもっておらぬ」という感じの話になっていないのは現代的な演出というものだが、海へと追い詰められていく平家の一群というイメージには確かな世界観があって素晴らしい。これが演出の力というものだと思うのである。