『DUNE 砂の惑星』を観る。ドゥニ=ヴィルヌーヴが監督であることと近年の映像技術が、この重厚な物語の映像化を非常に見応えのあるものにしている。フランク=ハーバートの小説にインスパイアされた創作は数多あるとして、原点にかえってスペースオペラの新たな基準となりうるイメージの美しさを実現した本作もまた素晴らしい。巧妙な脚本はこの尺での『DUNE』を成立させているし、ドゥニ=ヴィルヌーヴ特有の画面と色彩も好きである。
タイトルにPART 1とあるけれど、続編が正式にアナウンスされたのは21年10月で、すんなりと23年10月という公開につながればいいが、この続きはかなり楽しみ。主人公のポール=アトレイデスを演じるティモシー=シャラメも貴公子という言葉そのままの風貌で尊い。