『あなたの知らない脳』を読む。ハヤカワ・ノンフィクション文庫は好きである。ラマチャンドランの『脳のなかの幽霊』から時を経て、受動意識仮説の世界観はさらに深まっている印象。人体のサブシステムを統合するのが脳であり、意識はその一部に過ぎないというのは今や疑うところのない話だろうし、一方で還元主義的な立場を拒否する著者の主張はよいバランスにあると思える。面白い。
災害において無策で、あらゆる機会をとらえて中抜きの金を落とすこの国の政府の最近のテーマは増税で、さすがにこの収奪的な政府がまともに機能するなどとは期待するほうがおかしい。再分配の機能を正常化するという一点で、次の選挙は戦われるべきだろう。