統一地方選挙の前半戦は、ほとんど予想通りにロクでもない結果となって、この国の未来にさらにさらに暗い影をさす。公民教育の決定的な荒廃は既に民主主義の基盤を揺るがす段階に来ていて、その崩落は勢いを増していくのではなかろうか。教育なくして市民が自分の権利や他者の権利を理解し尊重することはできないが、その基礎を攻撃しようというのが、この10年か、ことによったらさらに長い年月をかけ政権党によって取り組まれている一大事業なのである。その発想がカルトと同期していることに疑問の余地はないように思われる。
この日、Open AIのサム=アルトマンが来日して、日本市場へのコミットメントを表明する。それが約束ということであれば、いわゆるビックテックはことごとく日本を市場としているのだから、あまり不思議はないけれど、この爆発的に発展途上の領域において最有力のプレイヤーがコミットするということは、つまりAmazonと同じく、自国のプレイヤーを根絶するということであって、喜ぶべきことかはわからない。そういえば、中国だけでなく欧州でも厳しい目を向けられている同社にとって、関与できる市場というのはそもそもあまりないということかもしれない。