マニラに滞在するのは初めてだけれど、どこか若い国だという雰囲気はあって、いうまでもなく本邦とはだいぶ異なる。それはひょっとすると人口構成という基本的な部分と、収奪的な性質を持つ中央と地方の政府や地縁的共同体の構造や、教育の質といったベーシックな部分に由来してこの国を特徴づけている。初めての土地で歴史と制度を考えてみるのは面白いものである。
この前日、フライトは台風6号の直上を通過して、やや荒い飛行を20分程度、体験したけれど、九州の西方を上陸しないまま北上して朝鮮半島に至る進路が予想されていて、これは勢力を減殺しない嫌なコースということではないだろうか。自然は年々、容赦のなさを増している様子だが、それは大方、人類が招いたことでもある。