この日、秋田を中心に降り続いた雨で河川の氾濫が相次ぎ、上流のダムでは緊急放流も実施される事態となる。多くの観測点でこれまでの記録を更新した雨量は半日で1ヶ月分を上回るものとなり、レベル5の警報が繰り返し発出される。世界の平均的な気温が観測史上の最高を記録し続けるこの夏、気候変動の影響は目に見える変化として現れるようになってきた。この傾向はほとんど不可逆的なものとして続いて行く。こうした状況はこれまでも幾度となく書いてきたけれど、事態の進行につれ、より過酷な現実として。
この国の政治は、災害において姿を見せず何もしないことを学習して、報道もそれを指摘せず、見殺しの一方で収奪を強化する。その劣化もこの10年のものだが、こちらはまだ不可逆のものではないはずである。