劉慈欣『超新星紀元』を読む。今から20年前、『三体』よりも前に書かれた作品で、劉慈欣の濃いところが詰まっている感じ。超新星の爆発により地球を襲ったエネルギーが大人を死滅させ、子供たちだけの世界が到来するというアイディアを描く筆致はこの作家ならではの念入りなもので感心する。その構築への執念はどこから来るのだろうか。後年よりも中国共産党のシステムを力強く礼賛する雰囲気があって、世界観そのものがSFっぽい。中国SFが面白いのは、このあたりにも理由がある。
劉慈欣『超新星紀元』を読む。今から20年前、『三体』よりも前に書かれた作品で、劉慈欣の濃いところが詰まっている感じ。超新星の爆発により地球を襲ったエネルギーが大人を死滅させ、子供たちだけの世界が到来するというアイディアを描く筆致はこの作家ならではの念入りなもので感心する。その構築への執念はどこから来るのだろうか。後年よりも中国共産党のシステムを力強く礼賛する雰囲気があって、世界観そのものがSFっぽい。中国SFが面白いのは、このあたりにも理由がある。