鳥島付近の海域で80Kmにわたり軽石と見られるものが漂流しているという海上保安庁の巡視結果が報じられる。今月9日、原因不明の津波があったのは、この付近の海底でのカルデラ噴火が理由なのではないかという説があるが、それと付合する発見である。結局のところ自然の変動に対する観察の感度というのはこのくらいのもので、我々は事態に飲み込まれることでしか、そのインパクトの大きさを理解できないだろうという昏い予感がある。
この日、国会では首相の所信表明演説が行われる。前日に行われた補選では2議席のうち1議席を失い、趨勢として年内の解散総選挙はなくなったと考えられる時間帯にあるが、経済を強調したメッセージに対して現実の厳しさはいや増し、支持率そのものはさらに低下していくことになるだろう。対抗軸が今よりマシなものになるかはわからない。