INFORMA

Netflixで配信の始まった『INFORMA』を観る。地上波に先行した配信という目新しい試みのようである。『エルピス』のカンテレの制作ということなので、それだけでも印象は悪くない。主人公の情報屋を桐谷健太が演じる1話30分枠の深夜ドラマで、初回から登場人物のキャラは立っていて、森田剛やMEGUMIも結構いい感じなので続きを観ようという気になっている。懸念があるとすれば、何もかもが予定調和的にそれっぽいというところだけれど、今のところは絶妙な塩梅が成立していると思う。

外遊中の首相が英国ともDefensive Pactを締結して、インドパシフィックにおける中国の仮想敵化が一層すすむ。日本への英国軍駐留が可能にさえなったということの実質的な意味合いはともかく、結局のところ日独伊三国同盟の成立がその後の米英との対決を決定づけたという歴史を踏まえれば、この外交的選択はあまりに拙速で波及的な影響を考えているとも思えない。グランドデザインを描いているのは日本国内に存在する議論でない可能性さえあるが、このところの本邦政治を暴走させている力学はいったい何なのか。