中国での洪水は、上流に三峡ダムでの貯水限界などの因子があって時間軸としてはやや引き延ばされ、ついに決壊に至ったという感じがある。一方、アジアのその他の地域でもバングラデッシュやネパールなどで大雨と洪水のニュースが伝えられ、大気中の水蒸気が多くなり同時に海水温が上昇していることで巨大化した風雨が、これまでの治水事業を不十分なものにするということが、ほとんど全地球的な現象として起きているのではないかと思われる。同時期にここまで多くの地域で被害があるというのは、すでにある種の閾値を超え、文字通り局地的な現象ではなくなったということであろう。