『両京十五日』を読み終える。いわゆる英雄の旅と西遊記を構成する物語要素に、陰謀と裏切りを加えて上等に煮込んだストーリーは結末まで隙間のない盛り上がりで実に面白かったのである。ことに敵役がその立場を替えながら物語の進行に果たす役割のかっこよさにはしびれる。読中、本邦なら浅田次郎といったあたりの手になる、特に出来のよい小説を思い起こさせる雰囲気があって、大河のような創作の繋がりはさまざまな枝をつくっていると感じたものである。
連休の合間のこの日、市場介入と思われる相場の急激な動きによって円はいったん153円の水準に戻すが、そもそも薄商いの状況でやや空威張りという気がしなくもない。シグナルを強調する効果はあったとして、それも一時的なものであろう。