長徳の変 藤原道長がやけに善人として描かれている『光る君へ』だけれど、一方の藤原伊周はいいとこなしという扱いの長徳の変を経て、女房たちの地味な存在感がクローズアップされる展開に物語としては俄然、面白い感じになっている。権謀術数が渦巻き、呪詛が力を持つ時代。女房たちを指揮する倫子の格好良さよ。システムが存在して、機能する様子として描かれるのが殊の外好きである。