この梅雨は数日をおいて線状降水帯は現れるという雰囲気で、エルニーニョは終息したはずなのに異常というべき事態が重ねて到来する。平均気温の上昇がもたらした激甚化は、我々の正常性バイアスがそれをあえて看過しようとしても、実際に現れているということだろう。平年値は時間を追って押し上げられ、生じた被害の累積によって我々は外れてきた軌道との距離を認識することになる。
明日、20年ぶりに新紙幣への切り替えが行われるというニュースをみる。正直言って、紙幣の切り替えが行われるということ自体、最近知ったので、それが今週からということに戸惑っていて、少なくとも個人的な認識において貨幣の置かれた位置や重要性は以前とだいぶ異なっていることに気づく。こうした認識の変化は、集合的意識内での貨幣の信用創造の効果そのものにも、だいぶ変質をもたらしているのではないだろうか。だがしかし、それを知るには、何が貨幣を貨幣たらしめているのかということに結論を持つ必要がある。