クワイエット・プレイス Day 1

『クワイエット・プレイス Day 1』を観る。ジョン=クラシンスキーが制作に回って語られる『クワイエット・プレイス』の前日譚。シリーズ化されるほどの人気が何に由来するのか、今ひとつピンと来ていない世界観の話なのだけれど、本作は余命いくばくもない主人公が滅びゆくニューヨークで実家に帰るというストーリーそのものが、ちょっといい。人生の最後で誰かに猫を託すことができれば、その生は全うされたと看做すべきなのである。

例によって音響効果は念入りに作り込まれ、やや暗い画面を補完している。終末のイメージに目新しい感じはないけれど、よく出来ているのは間違いない。マイノリティたる主人公とこれを助ける異邦人の男が声を出すことを許されない世界というのは象徴的で、これをハチワレ猫が導く構造は意図して構築されたものであろう。その猫は、よく考えるとだいぶ酷い目に遭っている。

三連休

そういえば世の中は三連休なのだけれど、こちらといえば連日、朝にZoom会議が設定されており、以降は延々と資料を作るタスクがあって在宅でフル稼働という状況になっている。いやはや。

武道実務官

Netflixで配信の始まった『武道実務官』を観る。てっきりドラマシリーズかと思っていたけれど100分程度のコンパクトな映画で、展開が早く勧善懲悪のストーリーもシンプルなので休みの夜に観るのにちょうどいい感じ。とはいえ、陰惨な設定もあって、シリアスとコメディの比率でいえば前者が勝っている。

主線はキム=ウビンが演じる主人公の成長物語なのだけれど、好青年というべきキャラクターの設定がいいので感情移入が楽だし、アクションには思わず力が入る。保護観察官はともかく、これを警護する武道実務官が実際に存在するかはよくわからない。

記憶

前田裕二『メモの魔力』という本があって、一定数存在するプロダクティビティマニアへの訴求そのものが目立つので以前から存在を認知しつつ、であるがゆえに敬して遠ざけているようなところがあったのだけれど、冒頭近くをパラパラと読むと、記憶のためのメモと、キャプチャーから分析、仮説化、検証といった科学的な検証サイクルのイメージに近いメモを峻別して、どちらかというと後者を推している印象でなるほどと思う。科学の方法が強力なのは実証済みの事実であり、これが習慣的に可能ならそれなりに有用であるには違いないのである。

ところで、もう何年もブログを運用していて、ときどき過去の記事を振り返ることがあるのだけれど、記述した当時の記憶どころか、書かれた内容も全く覚えてないということが結構あって、この年になると記憶のためのメモもかなり有用なのだが、そもそもメモの内容を理解できないことが問題であって、我々は観測不可能な領域が光速を超えて広がる世界に棲んでいる。やれやれ。

雷鳴

この日、夕方から雨が降り、遠くで雷鳴が轟く。夏も盛りという感じの天候で、これが10月半ばまで続くというニュース記事を読む。札幌と沖縄の平均気温の差は、ならすと1度程度に収まるというが、今や日本全体が知らない間に沖縄気候にシフトしているような感じ。

911

いよいよ9月も半ばというのに、日中は引き続き30度を超える暑さ。夕方にひと雨あって、夜は湿度が急上昇して、どうにも秋という感じではない。言いたくないが、どうしたことか。

アメリカは大統領選に向けた討論会。全体としてはハリス優勢という流れのようではあるけれど、聴衆の反応は微妙という気がしなくもなく、岩盤的なトランプ支持者は微塵も揺るがないであろう。

ロボ

ほとんど十数年ぶりにファミレス系列の店でご飯を食べて、配膳ロボットが仕事をしている様子を興味深くみる。安全基準が設定されている工場であればあり得ないような距離で機械が移動していて、人機械協働というイノベーションが規制の存在しないところに実装されると思えば、いろいろ興味深い。いやしかし、このロボットから食事を受け取ろうと待ち構えていたのだけれど、人間のバイト君があっさり持ってきて、運用の柔軟性もずいぶん確保されているみたいなのである。あれれ。