WWDC

朝起きるとmacOS 10はついに11となることが発表されている。もちろん、一番大きな話題はARMベースのAチップへの移行で、ほぼ15年ぶりにRosettaが復活するということだけれど、その競争力の高さゆえ、自らテクノロジー的ポトラッチを行なって成長していこうというこの会社はやはり稀有な存在であって戦略は興味深い。

しかし善良な見た目であっても、そこにあるのはやはり冷徹な企業の計算だ。最近、アプリ内課金を実装していないheyをリジェクトしたついでフリーのBasecampアプリをFree Riderと評したAppleのメールが物議を醸していたけれど、つまり自らのハードが開発者にタダ乗りしていることについて自覚がないことを露呈しているのがポイントで、時価総額がこの会社を傲慢にしていると言われても仕方ないのではないか。

そう考えると、Apple Siliconへのトランジションに無邪気に付き合うのもちょっと違うかという気がしていて、このところの信仰心の低下を自覚している。