Therefore

ク=ビョンモの『破果』を読む。韓国の小説がこのところの好みで、かの国の風俗を反映して匂い立つ韓国文化の雰囲気がいい。本作もはじめから生活を感じさせる密度の濃い描写が続くのだけれど冒頭、「つまり」と始まる文章は格調の高さにも年季が入っている。いやしかし、フランス現代思想じゃあるまいし。

45年間のキャリアを持つ女性の殺し屋が主人公という設定に惹かれている。月末に配信がある『キル・ボクスン』がちょうど殺し屋の話で、チョン=ドヨンのイメージで読み始めたのだけれど、違うわな。