わたしの幸せな結婚

広島原爆の日。羽田空港に設置されたNHK World Newsのモニターの中継で式典の様子を見る。往時の小中学生を思わせる少年少女に述べさせる誓いの言葉が、あとに登場する首相のせいで、やけに演出の強いものと感じられてしまう令和日本。

『わたしの幸せな結婚』を観る。機内映画でいちばん上にあったやつ、という非常にいい加減な理由で見始めたのだが、大正ロマンスかと思えば『帝都物語』みたいな雰囲気もあるし、塚原あゆ子が監督というのでつい見入ってしまう。なろう系の小説を原作としていて、これもアニメと同時期に公開されているらしいのだけれど、こうしたメディアミックスはよほど効果があるのだろうか。『ゾン100』と違って、こちらは込み入った設定があるので映画の尺ではだいぶ急いでいる印象があるけれど、雰囲気自体は悪くなくて、よくわからなくてもめでたしめでたしという感じ。基本的には意地悪な継母と悪役令嬢が出てくるシンデレラストーリーそのものなので、難しいことは言いっこなしなのである。