憲法記念日のこの日、上半期朝ドラの『虎に翼』では、帝人事件をモデルにひいて、主人公の父親が巻き込まれることになった疑獄事件の決着がつく。この経験を踏まえて主人公の寅子が言うには、法律とはきれいな水のようなものであって、私たちはこれを守っていかなければいけない、正しい場所に導かなければいけない。
法律は武器、いや盾という二項対立に加えてこの第三の見解が示され、司法の概念に同期して物語の進路が明らかになる手際も鮮やかだけれど、この台詞が憲法記念日に同期して盛り込まれるというのがまた、全体の完成度の高さを確信させる企みでしびれる。