『ラブ・ダイアリーズ』を観る。主演がイマイチ、メジャーになれていないからかも知れないが例によって劇場未公開。離婚を目前にした父親が娘に母親との馴れ初めを語るという仕掛けにのって1990年から現代に至るロマンスが展開し、主人公はライアン=レイノルズ、娘役がアビゲイル=ブレスリン。三人の大物女優のうち母親は誰かという趣向に沿って物語が進むので、キャストは分厚いし、脚本は練られていて行き届いたもので、全体によくできている。カットされたシーンが惜しいほどである。未公開ものとして埋もれさせておくには勿体ない作品であり、こういう佳作を売り込むのが配給の仕事じゃないのかと問い詰めたくなるわけである。ロマンチック・コメディの逸品として推奨。アイラ=フィッシャーは『お買いもの中毒な私!』よりもずっといい。