実は結婚記念日である。とはいえ特段のイベントはなし。
西呑屋あるじとその一党を想起しつつ、『ブラス!』を観る。イギリス英語が聞き取りにくいのは己が未熟とはいえ、字幕の出来も今ひとつといった感がなきにしもあらず。そもそもハリウッド映画は14歳の子供に理解できるように出来ているというから、台詞の平明さを比較してはいけないのかも知れないですが。
そんなこんなでイギリスの映画は観れば疲労するのが常、何より景気の悪い話をさせれば没落帝国に及ぶものなし。翌年の『フル・モンティ』とは双子のような物語だが、いや保守党が負けるわけである。物語的には悲惨とか、陰鬱とかいうレベルにはないものの、人生とは辛いものであるという再確認を強いる点で実に重い。その上で「力強く」というメッセージを受け止めなければならないのだから、鬱病の患者が頑張れと言われて自殺してしまうように、一層、落ち込む感じ。元来が弱い人間である。
『ナイトウオッチ』からユアン=マクレガー続きだが、これまた印象がだいぶ違っていて、観終わってから気づく始末。