RC

iPadOS 15もいよいよリリース候補版が配信されて、来週の火曜日には正式版となるようである。ここしばらくベータ版を使ってきたのだけれど、こちらの使い方だと実装された新機能はほとんど出る幕がなくて、自分がベータを使っていることすら忘れてしまう。Split Viewの新しい使い方すら、これまでほぼ試すことなく過ごしているのである。そのぶん、ベータなりの不具合も検出しておらず、今回は冒険なしのアップデートになりそう。以前、書いたことがあるけれど、ブックアプリの表示にノドアキが復活している点がいちばん嬉しいという慎ましさである。

各地の感染確認がさすがに減っているなかで、当地は県内でも多い部類になっていて、聞けば学校を中心にクラスターが発生して、そういえば通学の児童も見ない状況である。しかし、そのあたりはアナウンスもなく極めてひっそりと進行していて、この一地域ですら事態はよくわからないことになっている。

iPhone 13

この日の深夜、今年のiPhoneが発表される。半導体の市況が逼迫していることもあって、買い手の交渉力は最強であろうAppleであっても価格転嫁は避けられないのではないかと見られていたわり、ストレージの最低レンジを切り上げたことで性能で見ると実質的に影響を吸収する価格ラインナップとなっている。このあたりの懐の奥行きはさすがというべきで、強靭性を持つとはこのようなことを言うのであろう。

そのプロモーション動画は、もちろん電話でもインターネット端末としての機能でもなく、ほとんどカメラだけがフィーチャーされており、それでもマクロ撮影とシネマティック動画という欠けていたピースがピッタリと収まる商品企画で、積み重ねてきたリソースの強みをユーザーニーズに集中させる振る舞いの完成度の高さに今年も感心する。

ユーザーのやりたいことを追求しているという点で極北といえ、ここまで突き詰めてあるがゆえに、来年はファームファクターの更新で見た目を変えてくるという観測にも説得力がある。などとつらつら考えるのも、いや、そろそろ買い替えようかと思っているからである。

iPadOS 15

パブリックベータの配布が開始されたiPadOS 15だけれど、こちらもそれほど元気がなくなったし、気が長くもなったので導入は見送っていたのである。いち早く手を出して、痛い目にあったことも数知れず。

しかしそういえば、稼働していないiPad miniがあったと思い出して、とりあえずOSだけ入れてみる。微妙な変更点は多いのだが、ブックのアプリで「のどアキ」の表示が復活していたので、それだけでも本番リリースが待ち遠しくなっている。iOS 13までKindleとは一線を画す表示仕様だったのだけれど、なぜかiPadOS 14ではただの一枚表示となって、このためだけにAppleで電子書籍を購入していた身としてはガッカリしていたのである。しかし、この微妙な仕様のブレは何に起因するものなのか。デザインの方法としては近年、旗色の悪いスキューモーフィズムではあるけれど、こればかりは読みやすさそのものにかかわっていると思うのである。

INVASION

Apple TV+で、この秋に配信が予定されている『INVASION』の予告を観て、既にわくわくしている。10月が待ち遠しい。近日公開という『ファウンデーション』も、これは80章あるとかいう話で、ずいぶんと話が長くなる傾向がありそうだけれど、気合いの入った侵略ものであれば無論、異議はないのである。

本邦の政治家もIOCも口を開けば顰蹙を買うという状況で、オリパラアプリの事業費削減を巡ってはデジタル改革相が事業者を恫喝して費用を圧縮という顛末がニュースになっている。そもそも70億を超える正札がべらぼうというところはあるにして、二重三重に利権化しようというのがデジタル庁だというのも今やわかりきった話である。デジタルトランスフォーメーションどころか、税金抜き放題のIT改革によって国が滅ぶ。

辞書

愛用している物書堂の辞書アプリがBig Surのアップデートに合わせてmac OS対応となり、かくあれかしと望んでいた環境が実現する。コンテンツの辞書はそのまま使える剛気な仕様で、まず辞書環境としてこれ以上のものはない。PopClipで使えるようにExtensionも作ったので非常に便利。iOSのアプリをmac OSでも動かすことができるCatalystの恩恵をこれまで感じたことはなかったのだが、全てはこのためにあったのである。

5月に入っても感染拡大の傾向は止まらず、ことに関西では医療崩壊が現実化しているが、国は国で1年前から言われていた医療崩壊への打ち手を一切、持ち合わせていないことが明らかになっている。

ことに大阪は検査か、あるいは医療実務の限界によって新規感染確認が1,200人程度で高止まりし、死者数だけが積み上がる。隣県の増加傾向を踏まえれば、実態は見えているよりも高いところにあるだろう。流行の中心が変異株に置き換わっているにもかかわらず、大型連休の人流は例年の3割減、昨年と比較して4割増というイメージのようだから、休み明けにはこの状況が地方にも伝播することになる。オリンピック開催には明確に反対の立場だが、これを強行できるくらいならまだしもで、残念ながらそのようなことにはならない。

伏線回収

M1搭載の新しいiMacが発表されたAppleイベントを眺めて、技術という点ではiPad Proの12.9インチモデルに搭載されたmini LEDディスプレイということになるはずだが、そちらはまぁ、技術のさらなる進歩を期待することとして、トランスルーセント時代のiMacシリーズを彷彿とさせるiMacのカラーバリエーションに魅せられている。色といえばシルバーだったこの十数年、誰かが夢想したMADみたいなラインナップが登場することがあろうとは。あの時代をあまりにも懐かしく思い出す。

いや、買わないけど。

20周年

Accidental Tech Podcastを聴いていたら、Mac OS Xが20周年を迎えたという話題をやっていて、進歩というのは歳月の積み重ねの中にしかないものよなという気分になっている。実際のところ、Mac OS XのPublic Betaは2000年の秋くらいにインストールしていたと思うので、もう20年以上使っているわけだが、macOSになっても基本的な印象に変化なく、しかしハードウェアも含めて大いに変わっているのがAppleっぽい。随分と遠くまで来たものである。