XEC

久しぶりに新型コロナウィルスの感染拡大のニュースをみる。オミクロン系のXECと呼ばれる変異による患者が増えていて、インフルエンザとの同時流行の可能性が高いみたい。このところ、いわゆる基本的な感染防止策は下火になる一方なので、どんな感染拡大があっても不思議はないのである。こちらとしてはもう罹患はごめんという気持ちが強いので、可能な限りの対策は行うつもり。

ウクライナからICBMと伝えられたロシアの攻撃は、ロシアによって中距離弾道ミサイルだと訂正され、アメリカが新型の中距離弾道ミサイルだったと中をとる。このアセスメントはおそらく重要で、段階的な余白が大きい方が第3次世界大戦を遠くにおくことができるという共通認識があるという点は共有されているということだと思うのである。なお、危険なゲームが行われていることに変わりがないとして。

銀河之心

この日、ロシアはウクライナに向けてICBMを発射する。核はついていないとしても、核能力を使った威嚇であり、そもそもICBMが実戦に投入されたことは、これまでないのだ。またひとつ、箍が外れ、歴史は長くこれを記憶することになるだろう。少なくとも次に起きるエスカレーションはICBMを上回るインパクトをもたらすことが目論まれることになる。

ハヤカワの新刊で江波『銀河之心』を読んでいる。中国SFの新しいシリーズで、吉例に則り、三部作になっているらしい。第一部は『天垂星防衛』というタイトルで、今のところオーソドックスなスペースオペラの雰囲気。『三体』の次はコレというのが惹句だけれど、遥か宇宙を舞台にした話でありながら、ときどき混じる中華の成分は確かにそんな感じ。悪くない。

歴史

この日は本社事業所で歴史に関する講義を受けて、その流れで飲み会。久しぶりにそれなりに飲んだような気もするし、例によって言いたいことを言ったような気もする。

新幹線大爆破

樋口真嗣監督による『新幹線大爆破』のリメイクがNetflixで配信されるという話を聞いて、へえとなっている。草彅剛が主演で、高倉健の役回りだとすると何となく雰囲気は重なるかもしれないという気がする。ティーザーはごく短いものだけれど、画面にのったノイズは1975年のイメージを想起させて、『シン・新幹線大爆破』だというのであれば期待は高まる。2025年配信ということで、来年の話かとガックリきたのだけれど、考えてみればもうひと月ちょっとで2025年なのである。

南下する寒冷気圧の影響でこの日から大きく冷え込み、山々には雪も見えて急に冬が来る。気候変動の激甚化は四季を二季としたようである。

エスカレーション

この日、バイデン政権がウクライナに長距離射程ミサイルでのロシア国内の攻撃を認める方向であることが報じられる。北朝鮮の兵士が参戦したことを踏まえてのエスカレーション措置だということだけれど、1月にはトランプ政権が発足する今のタイミングであれば、もちろん物騒な置き土産となるには違いない。間違いなくロシア側のさらなる報復を呼ぶ攻撃を、しかしウクライナがためらうことはないだろう。またしても世界は、第3次世界大戦に少し近づくことになる。

『海に眠るダイヤモンド』の第4話を観る。これまで影を落としてきた戦争にまつわる話が語られるこの回も、思わず物語の力というものを考えてしまう秀逸な構築で目が離せない。ダイアログひとつの奥行きが只事ではないと思うのである。

戦争から生きて帰った、それだけで親父は何も言えんとよ。

ジャーナル

この週末からノートを手元に置き、手書きでジャーナルを書く習慣をつけようとしている。少し前にあずさに乗った時に、熱心にノートを書いている老人がいて、そうしたスピードでアウトプットができるのは大したものだと感心して、ちょっとやってみようと思ったのである。こちらはそもそもハンドライティングの習慣が廃れてしまっているので、リハビリから始めなければならぬ。脈絡などハナから求めていないので、1日2-3枚を書くことはそれほど難しくなさそうだし、そうした習慣を持続するのはわりと得意な方である。

この日、兵庫県では知事の辞職を受けた選挙が行われる。前職がやや有利という報道をみると、選挙におけるトランプ現象というのはある程度、汎用的なもので、その手法も大差なく、しかし有効性が立証されつつある。民主主義の脆弱性を利用したハッキングというべきではないか。

COP29

11日から開催されているCOP29は途上国への温暖化対策の援助でモメているという話だ。今年は平均的な気温が1.5度シナリオの想定を上回り、1.53度となったことが最近も伝えられているけれど、世界各地で大雨と洪水の記録的な被害が発生したことを振り返れば、気候変動そのものを否定する向きは少ないに違いない。

一方で、国連がいうように、人間の安全が脅かされ、不平等や格差を拡大するように働く危機こそ本質的な問題だとすれば、あらゆる格差の拡大を見過ごしてきた各国が、この点だけ協力するようになる理由もまたないのである。まして、トランプが返り咲く世界では。