私立探偵 濱マイク

『私立探偵 濱マイク』の致命的な欠陥といえば、探偵が探求する聖杯の、その抽象度の高さである。コジャレた捜し物をしてみせるのは常に自己相対化を拒むナルシストであり、インタビュアたらんとした先人の志を理解していないという一点でいわゆるハードボイルドを名乗る資格はないと考えなければならない。