スイミング・プール

『スイミング・プール』を観る。『まぼろし』のような導入だと思っていたら、監督はフランソワ=オゾンだったという、ちょっと間が抜けた観方をしたのだが、内容もまぁそんな感じであって結論を求めるようなものではない。役者は少しも白々しいところがなくて、シャーロット=ランプリングは更年期そのものといった感じの憂鬱さを湛えており、何とも鬱陶しい。これが芸術作品だというのなら、再読も必要なのかもしれないが、そういう気分にもなれないのである。