『300<スリーハンドレッド>』を観る。テルモピュライの戦いを題材として、レオニダス率いるスパルタ軍の戦いを描いているが、ハイダイナミックレンジな映像による内容はほとんど劇画であってまともな考証を期待するようなものではない。重装歩兵がほぼ裸体であり、ペルシア軍に至っては異形の者の群れであって、そもそもスパルタが自由のために神秘主義と戦おうというのだから、まぁ、そのような趣旨なのである。ギリシアの陸戦隊は当初から300人いるかどうか怪しい感じだし、一応、3日は戦っているが最後はかなりあっさりとした全滅ぶりであってヘロドトスが伝えたイメージともだいぶ異なるようだ。クセルクセスに至ってはそのままドラァグ・クイーンと選ぶところがなく、ここまでやるのかとその自由な創作姿勢に一応は感心したことである。いやはや。