『プロヴァンスの贈りもの』を観る。主人公をラッセル=クロウが演じていてリドリー=スコット監督というあたりが大作っぽいのだが、やり手のトレーダーが叔父の遺産を継ぐためにプロヴァンスを訪れ人生を再発見するという話なので南仏的に素朴なものである。ラッセル=クロウは既におじさんの体形であって何となく締まりがなく魅力の判りにくいキャラクタを演じているが、辛辣な秘書だの、貪欲な不動産屋の友人だのと、個性的な脇役がストーリーを牽引して、わりあい観られる。南仏といえばワイン、というのも期待通りという点では悪くない。