『ザ・クリーナー 消された殺人』を観る。サミュエル・L=ジャクソン主演で、公開時の惹句は『ラスト6分40秒、この罠は見抜けない!』とかいうものだったらしいが、何を指して言っているのかがまず判らない。何しろレニー=ハーリンの監督作なので、そんなに込み入った話ではないのである。実際のところサスペンスとしてはこぢんまりとしたものだし、そもそも登場人物だって少ないので意外性がどうというものでもないのだが、特殊な清掃業を営む主人公のキチントさんぶりが丁寧に演出されており、それがいわゆるリアリティを形作っているあたりはいい感じである。神は細部に宿り給う。