『バーン・アフター・リーディング』を観る。それだけでお腹が一杯になっちゃうような豪華キャストで、さすがコーエン兄弟という感じだし、ブラッド=ピットは主演というには無理がある役回りながら芸達者なところをみせていて、いい感じ。ジョージ=クルーニーが出来る子だと言うことは分かっているので意外性はないにして。机の向こう側に座っている人間に対して語気を荒げるのは概ね女性であり、男が右往左往するので状況が複雑化するという話で、したがって本質的に現実の戯画であって、ともすると辛気臭くなるところを役者が救っている。しかし、それも監督の技であろう。