『ラーメンガール』を観る。『ロスト・イン・トランスレーション』みたいな始まり方をして中身は『タンポポ』という映画。山崎努も出ているしな。万事、予想通りの展開である一方、登場人物の幾人かは収拾もなく放り出されてような感じがあり、修業も大してしているようにはみえなくて、脚本的にはイマイチなのだが、予定調和を楽しむ向きには及第点というあたりに落ち着いている。目を覆いたくなるような日本の描写もほとんどなく、敢えてそれを楽しもうという趣向には合わない。瓶ビールをコロナのように呑んでみたりという微妙な勘違いはあるにして。登場人物が揃ってタバコを吸うことにどういう意図があるのかは知らないが、そのあたりの感覚は異様に古臭い。