『レイン・フォール/雨の牙』を観る。椎名桔平は嫌いな役者ではないが、ハーフの暗殺者という役回りにはいかにも無理があって、いや、それ以上に脚本と演出に難がありすぎ。もしかしたらジェイソン=ボーンを狙っているのかもしれないが、ゲイリー=オールドマンまで登場した挙げ句、しかもかなり活躍していて、もちろんその境地には到底及ばない。音楽は川井憲次でちょっと耳に憶えのあるフレーズが多くても、まぁ、それはいいにして、脚本と演出の瑕疵は覆いようもなく、驚くほど締まりのない結末近くの流れは全く血迷っているとしか思えない。