『ライ・トゥ・ミー』のDVDにおまけで入っていた『ドールハウス』の第一話を観る。ヒロインが様々な人格に入れ替わって活躍するという状況を作りたいがために、人格入れ替え装置とそれを運用する謎の組織という設定を大まじめに用意しているのだが、いうまでもなく、かなり無理がある。才能をインストールする要領で何人にもなれるというのが触れ込みであるから、どんなストーリーでも事実上、可能というドラマ制作サイドには実に都合のよい話ではあろうが、そんな泥沼のようなシーズンドラマに入れ込んでもキリがないというわけで、この作品はスルー。
とはいえ、人格の入れ替わりを演技できちんと表現できているあたり、微妙に感心のしどころもあって、このあたりをみるとアメリカ演劇界のファンダメンタルズというのは高い水準にあるのだなという気が少しする。本邦であれば、普通に素人芝居になると思うのである。